FOR SURVIVORサバイバーインタビュー
FOR SURVIVORサバイバーインタビュー
人間ドックの結果を聞きに行くつもりが、思いがけなく「がん」の告知を受ける事になってしまった私は、告知からしばらくの間は、笑っている女性を見るのが苦痛になりました。外出するのが嫌になったり…どうしていいかわからない感情を家族にぶつけたり…親友にすら連絡をしなくなったり…かなり引きこもりの生活を送りました。
そして手術後、気持ちも落ち着き前向きになったと思ったら再発の告知が2回。「またか…」そんな思いと不安が何年も続きました。
この間、私の一番の支えとなってくれたのは「家族」です。
1度目の告知後に「自分の事だけを考えなさい。自分を大切にするのよ。」と義理の母が声をかけてくれました。
3度目の告知後に「未来に生まれてくるかもしれない姪っ子ちゃんや甥っ子ちゃんに会うよりも、今生きているあなたが大切だから、無理に子宮を残すという判断はしないでね…」と姉が声をかけてくれました。
この他にも様々ありますが、どれもこれも私にとって、「がん」を受け止める・治療を選択する・前向きに生きるための大きな力となる魔法の言葉でした。
一番近くにいる家族からは、「頑張って!!」とか「大丈夫?」という言葉を一切言われたことはありません。ただ、検査結果が良い時はともに喜び、検査結果が悪い時や辛い時には一緒に落ち込むのではなく、状況を受け止めながら平常心で対応してくれました。日頃の生活も、特別な事をするのではなく、術後の気遣いはあったものの、ほぼ告知前と変わらない生活をしてくれました。
家族だからこそできる「寄り添い方」を考えた行動や発言に、本当に支えられ心から感謝しています。
そして、もう1つ大切な存在がいます。それは、家族の一員として生活していた「愛犬」の存在です。とても大きな支えでした。アニマルセラピーという療法がありますが…納得です。
十人十色といいますが、人によって感じ方・とらえ方・ココロの痛みはそれぞれ違います。私は家族が支えとなりましたが、人によって親友だったり…同じ体験を持つ人だったり…様々です。病気になると「孤独」を感じることが多くあります。身近な人が「がん」になってしまったら、自分にできる「寄り添い」で、どうぞ支えて下さい。