KAE’S ROOM藤森香衣がお答えします

ハート
「以前より、イライラしてしまいます」治療が一段落したのですが、気分が晴れません。できないことが増えているため、「病気にならなかったら、こんな事は簡単に出来たのに」と、すぐにイライラしてしまいます。家族は、最初は私の言うことを全部受け止めて聞いてくれていましたが、最近では「どうして、そんなにワガママなの?」と呆れたように言われてしまいます。 家族に理解されず、孤独を感じてしまい、この気持ちをどうしたらいいのか分かりません。

体が以前と違うことは、ご本人にしか分からないため、つらいですよね。
私にも、人には分からない「つらい箇所」があり、この体と付き合っていくしかないんだなーと思っています。
この「自分の体と付き合っていく」という言葉は、持病がある母から学んだ言葉です。

私の母は、29才で「痛みを伴う病」になり、体につらい箇所が沢山ありました。
傷みで泣いている母を何度も見ましたし、母に抱っこしてもらえない、家事を私がやらなければならない…など、お互いに多くの不安や、ストレスを 私たち家族は抱えていた時期もありました。
そうした中で思い出すのは、母が「でも仕方ないよね。この体と付き合っていかなきゃ。」と言い、自分なりの工夫をしていたことです。
何人かのサバイバーさんも、同じことを言っていたのですが、「できないことを数えて落胆するより『何だったら、できるか』を考えて達成する方が、自分を褒めてあげられるから」なのだそうです。  

これから梅雨の時期になり、気分も沈みやすいと思いますが、一日の終わりには、出来なかったことを数えるのではなく、できたことを数えて、どうかご自身の体を「今日も、よく頑張ったね」と褒めてあげて下さい。
そして、同じように、どこかでご自身の体を労っているサバイバーさんのことを想像してみてください。
たとえ、ご家族に伝わらない事があっても、あなたは、決して一人ぼっちではないと思えるはずです。

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